英文解釈とは何か?Daichiはこう定義しています!

こんにちは、Daichiです。
今日のテーマは、英文解釈とは何か?です。
英文解釈を専門にして、当スタジオを運営していますが、
「英文解釈って何だ?」とあんまりよく分かっていないという人は多いようです。
そこで、今回は英文解釈の『定義』について、分かりやすくDaichi流で説明していきたいと思います!
何事も定義は大切ですからね。
もくじ
英文解釈の3つの定義
僕は次の3つのように、英文解釈を定義しています。
- 正しく英文を理解するための武器
- 文法のルールに則った”型”と”自分ルール”
- 目的ではなく手段である
ということついてそれぞれ詳しくお話していきたいと思います。
少し抽象的な内容であるので、よく分からない人は軽く読んでみてもいいでしょう。
もう少し勉強してから、もう一度この記事を読めば、かなり理解できると思います。
定義1:正しく英文を理解するための武器
英文解釈は、英文をシンプルにさばいて、正しく理解するために学ぶものです。
まさしく、この武器を使って英語を攻略していくというイメージです。
で、僕は英文を理解する3つのレベルというものを意識して指導しています。
その3つのレベルとは、
レベル1:構造分析ができること
レベル2:英文の意味が理解できること
レベル3:和訳ができること
です。
レベル1:構造分析ができること
ここで、また新しい言葉が出てきましたね。
構造分析とは何かということについて説明します。
構造分析とは、
- S、V、O、Cを英文にふること
- 修飾語のかたまり(M)をカッコでくくること
です。
つまり、読んでいる英文を『型』に当てはめて考えてみるということです。
僕はよく、文法を生徒に教えるときに、生徒に対して
「構造分析してみて!」
といいます。
英文があって、その英文の骨格を探して、その英文に対してSやVなどをつけてもらいます。
簡単に言えば、この1行の英文は何文型なのかということを見極めてもらいます。
そして、骨格となる部分以外の部分を修飾語のかたまりとして、扱うようにします。
詳しくは別の記事でお話しします。
このように、文型や修飾被修飾を意識できるかというところがレベル1です。
このレベル1に関しては、難関大学であろうがなかろうが、マーク式であろうが、記述式であろうが、全員できてほしいと思っています。
英語が得意で余裕のある中学生であれば、レベル1はクリアしてほしいところです。
たぶん、化け物級に英語が跳ね上がると思います。
もちろん大学受験をする人であれば、クリア必須です。
レベル2:英文の意味が理解できること
英文の意味が理解できるということは
簡単な短い英文を精読できること
です。
簡単に言うと、
簡単な短い英文を日本語に直訳できる
ということです。
精読とは細かく英文を読めるようになることです。
つまり、レベル1の構造分析ができた上で、その意味を理解できるということです。
まぁ、構造分析ができた時点で、ほとんど英文が読めている状態と言えます。
ですが、中には構造分析ができたのにも関わらず、意味がとれないという人はいます。
単語や熟語の意味が分からなかったり、構文の訳し方が分からなかったりすることが原因であることが多いですね。
要するにレベル2をクリアすることは、レベル1をクリア(構造分析をした上で理解)している状態で、単語や塾語、構文が分かっているということです。
ある意味、このレベルが1つの壁となります。
その壁とは何かというと、「解説を理解できるかどうか」ということです。
解説を見たときに、なぜこの英文がこのような和訳になるのかを、友達に説明できるくらい理解できていないといけません。
つまり、英語の文とその和訳である日本語を、きちんと理解して一致させることができるかということが、レベル2をクリアできたかどうかの判断基準です。
誰かから直接教えてもらうにしても、自分で参考書・問題集やこのサイトで勉強するにしても、まずは直訳ができていないといけません。
不自然な日本語になっていてもいいので、なぜこのような日本語訳になるのか
- 文法的な知識
- 単語の知識
- 構造分析の知識
の3点からチェックしていみるといいと思います。
問題集の答えや参考書はきれいな日本語訳になっている可能性があるので、直訳にしたときに間違っていないか分からないときがあります。
そのような場合は、誰か質問できる人に聞いてみるといいでしょう。
自分で判断できるなら、自分で判断します。
このレベル2に関しても、難関大学であろうがなかろうが、マーク式であろうが、記述式であろうが、全員できてほしいと思っています。
中学生も、このレベル2までであれば、目指しても意味があると思います。
先に言っておくと、レベル3は高校受験をする人は必要ありません。
この『英文解釈の武器屋さん。』では、このレベル2をクリアできる力を養えるようなレベル設定にしています。
レベル3:和訳ができること
最初に言っておくと、このレベル3については、ここまで達するべき人とそうではない人がいます。
志望の入試問題の傾向を見て判断するのがいいと思います。
詳しくは別の記事で紹介しています。
あと、マーク形式で試験を受ける人も必要のないレベルです。
時間の余裕がある場合は、やるという感じですね。
さて、このレベル3で求められている力は、自然な(きれいな)和訳ができることです。
つまり、変に意訳するのではなく、減点されない適切な日本語訳をできるかどうかです。
国公立大学、難関大学の記述式でよく出題されます。
文章も難しく、きっちりと構造分析して、単語、文法の知識を使えないといけません。
高校受験をする中学生は達成する必要のないレベルです。
この辺りのレベルをクリアする必要がある人であれば、この『英文解釈テクニック教室』に加え、その他に難しい英文解釈の問題をする必要があるかもしれません。
よくできる人であれば、『英文解釈の武器屋さん。』の構造分析のスキルにプラスして単語や文法の知識でも、対応することはできます。
定義2:文法のルールに則った”型”と”自分ルール”
英文解釈は文法で成り立っている
英文解釈をするといっても、文法のルールには必ず従っています。
逆に言えば、文法のルールを無視した英文解釈はできないということです。
で、文法の中でも英文解釈をマスターするためには『文型』と『修飾被修飾』が分かればオッケーというところがあります。
こういう『文型』や『修飾被修飾』の【型】をという外枠ができれば、その外枠の中にその他の文型を入れていけばいいという発想です。
【型を】つくる
【型】の中に文法を入れる
という流れで僕はいつも英文解釈で文法を指導しています。
英文解釈で大事なことは自分ルール
英文解釈でもう一つ大切なことがあります。
それは、自分なりのルールをもっておくことです。
詳しく言うと、【型】を用いるための自分ルールをマスターしておくことが、英文解釈で一番大切なことだと僕は思っています。
例えば、野球のサインがありますよね。
監督が
「ひじを3回触った」⇒バント
「あごを触った次にひじを触った」⇒盗塁
みたいなサインです。
こういうサインは、
「こういうことをした」⇒こうする
というように、相手のチームにばれないように、自分のチームだけが分かる一定のルールを設けています。
自分ルールですね。
他に例えば、合言葉がありますよね。
こういう言葉を聞いたら、こういう言葉を返すというものです。
「好きな食べ物は?」⇒ピザ
「小学校5年生のときの担任の先生は?」⇒鈴木先生
みたいに、あらかじめ聞く言葉と返す言葉を決めておきます。
その人たちだけで伝わる、自分ルールです。
実は英文解釈もこのような『自分ルール』を作っておくとより自分のものにできますし、構造分析がとてもやりやすくなります。
「こういう場合は」⇒Vをつける
「こんなときは」⇒( )をつける
といった具合に自分が分かるルールを決めておきます。
このルールですが、教える先生によって様々ですし、参考書や問題集によっても様々です。
曖昧になんとなくルールを作っている人もいれば、かっちりルールを固めている人もいます。
僕の「自分ルール」はかっちりし過ぎず、曖昧過ぎずというところを狙っていると、自分では思っています(笑)
ぜひ、これを読んでいるあなたは、僕のマネをしてほしいと思います。
自分ルールをもう持っているよという人はマネすると混乱を招くので、無視するといいと思います。
英文解釈には2つの武器がある
まとめると、
英文解釈に必要な武器は
- 英文法の規則に則った【型】
- 【型】を使うための【自分ルール】
の2つです。
定義3:目的ではなく手段である
英文解釈ができることを目的としてはダメ
英文解釈ができるようになること、つまり構造分析ができるようにことを大きなゴールとして設定してはいけません。
S,V,O,Cやカッコを付けられたから、、英文解釈の勉強は終わりというわけではなく、むしろスタートです。
構造分析のルールを身に付けたら、次はそれを使う練習をしていきましょう。
演習問題というのは、英文解釈系のものに限らず、長文といった読解系でもオッケーです。
演習の際の注意点
英文解釈は目的ではなく手段であることを考えると、演習の際に以下のことに注意する必要があります。
訳せるよりも理屈を説明できるように
訳せるようになることに執着し過ぎないほうがいい人もいます。
どういう人かというと、復習をきちんとやる人です。
間違った短い英文の訳を復習するとき、理屈をあまり重視せず訳を覚えてしまうということしてしまうという人がいます。
例えば、鬼ごっこで考えてみましょう。
鬼役の人は鬼役以外の人を追いかけないといけません。
もし、鬼ごっこであなたが鬼役になったら、当然他の人を追いかけます。
他の人をタッチしたら、鬼役は交代です。
でも、あなたは再び他の誰かを追い続けました。
なぜならタッチしたら鬼役がかわるというルールが分かっていなかったからです。
英文解釈のルールを理解せずに訳ができるようになることを目的をしてしまうことは、鬼ごっこでタッチしてもなお、永遠に鬼役として他の人を追いかけ続けるということと同じくらいおかしなことなんです。
あなたがしないといけないのは、鬼役として他の人にタッチすることではなく、鬼ごっこのルールを人に説明できるくらい理解して、鬼ごっこで次も遊べることです。
鬼ごっこを知らない友達と遊ぶときも、その友達に鬼ごっこのルールを教えてあげて、ルールに則って遊べるようにすることがあなたがすべきことなんです。
英文解釈でいうと、その英文を訳せるようになることももちろん必要ですが、新しい英文を見たときでも訳せるように、次も使える「構造分析のルール」を身に付けることをしてほしいと思います。
英文会解釈系の演習はルールチェック
英文解釈系の問題をこなすことというのは、あくまでも構造分析がルールに従ってできているかのチェックみたいなものです。
さきほどから言っている鬼ごっこでいうと、友達に「鬼ごっこのルールこれで合ってる?」と確かめながら鬼ごっこで遊ぶみたいなものです。
最終的には、鬼ごっこのルールをいちいち友達に確認しなくても、「鬼ごっこのルールを完全に理解できた!」と言えるくらい自信をもって遊ぶことができるようになることです。
ルールが理解できれば、ひたすら鬼ごっこで遊びまくればいいのです。
英文解釈においても、英文解釈系の問題集で構造分析の基本を完璧にして、あとは実際の長文で使いまくればいいという話です。
実践的な問題ができるようになることで、試験の点数を上げていくことができます。
なんか、鬼ごっこの例えを使ってかえって分かりにくくさせてしまったかもしれません・・・。
まとめ
正しく英文を読み取るための2つの武器である、英文法の規則に則った【型】と【型】を扱うための【自分ルール】を身に付けるためには、やはりこのスタジオの記事を読み漁ったり、参考書で勉強したりした後、参考書や問題集で実践していくことだと思います。
さっさと構造分析のルール(手段)を理解してしまって、英文が読めるようにするために(目的)、どんどん演習をしていきましょう。
- 正しく英文を理解するための武器
- 文法のルールに則った”型”と”自分ルール”
- 目的ではなく手段である
ではでは!